明日晴れたら、
…どうして今まで、そう思わなかったんだろう。
迷うことなんてなにもなかった。
汐浬ちゃんや高嶋くんとの関わりの中で、自分の本当の想いを見失っていた。
答えなんて、最初から決まっていた。
迷うことなんて、なんにもなかった。
私は、南くんが好きなんだ。
他の誰でもない、南くんが好き。
「明日、高嶋くんの告白、断ってくる」
私は立ち上がると、まだしゃがんだままの薺ちゃんに言った。
さっきまでの私は、こんな低いところで小さく縮こまっていたんだ。
…でも、そんな私はもういない。
しっかりと、前を向けた。
「…うん、頑張っといで」
薺ちゃんは頷くと立ち上がり、笑って私の肩をぽんと叩いてくれた。