明日晴れたら、
先の見えないスタート地点
次の日のお昼休み。
「薺ちゃん」
「あっ、美和」
3組の薺ちゃんを呼んだ。
「…あの、高嶋くん、いる?」
「あー…いた。ちゃんと言うんだよ?」
「うん、大丈夫」
薺ちゃんは「ファイト」と言うと、教室に戻って高嶋くんを呼んでくれた。
「あー美和。どうしたの?」
ふわふわの笑顔で少し首を傾げる高嶋くん。
…あんなに優しくて、すごく良い人だから、告白を断るのが少し苦しい。
……でも、決めたんだ。
私はもう、南くんしか見ないって。