明日晴れたら、





「…あの日、告白したの……。そしたら、悠弦くんね……困った顔して、笑ったの…。『気持ちはすごく嬉しいけど、応えられない』って…。『こんな俺を好きになってくれてありがとう』って、言うの…悠弦くん……っ」



汐浬ちゃんは顔を俯けて涙をこぼした。

制服のスカートに染みが広がる。




「…っ、断り方……優しすぎ…っ、よ…。泣けないほど、ひどい断り方、してくれたほうが…っ、ずっと、良かったよ…っ」



さらに広がる染み。私は声をかけられなかった。









それからしばらく泣いていた汐浬ちゃんは、ブレザーのポケットからハンカチを取り出して涙を拭いた。


そして何回か深呼吸をした汐浬ちゃんは、私を見て頭を下げた。


「ごめんね、いきなり泣き出しちゃって…!」


私はとっさに首を横に振る。





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