明日晴れたら、






南くんと汐浬ちゃんが付き合っていないとわかってからも、私は南くんと話せずにいた。



やっと前話せるようになったのに…これじゃ振り出しに戻ってしまった。










ーーー高2の夏休みまで1ヶ月を切ったある日の放課後。




「おーい増川!」


「…あれ? 塔田くん!」




2年生になってからまともに話せていなかった塔田くんが、ひょっこり姿を現した。



ちょうど今日は日直で、私はひとり教室に残って日誌を書いていたところだった。




教室に入ってきた塔田くんは、私の前の席の椅子に座って背もたれに腕を載せて、私の机の上を覗きこむ。



「あ、今日、日直だったのか」

「うん。日誌書くのすっかり忘れてて…」


私は少し笑うと、日誌を書き進める。






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