明日晴れたら、
「…あのさ、増川」
「…うん、なに?」
書く手を止めずに返事をする。
「……増川って、高嶋と付き合ってんのか?」
「へっ!?」
意外な質問に、ものすごいスピードで顔を上げる。
「なっ、なんで!? 付き合ってないよ!!」
首を強く横に振る。
「そっか。じゃあ……………な、大丈夫」
「え、塔田くん…?」
ひとり言をこぼす塔田くんに首を傾げる。
「なにが、大丈夫なの…?」
「ん? なんでもない!」
満面の笑みでかわされてしまった。
塔田くんは立ち上がると言った。
「南、あいつ、増川と話してると楽しいって言ってんだ!」
踵を返してドアに向かう塔田くん。
「じゃ、俺今からバイトだから、またな! …あ、今俺が話したこと、南には内緒な。あいつに口止めされてんだ!」
塔田くんはイタズラ顔で笑うと、颯爽と走っていった。