明日晴れたら、
「あの、これ、どうすれば良いですか? 資料室ですか?」
「……えっ、あっ、はい…!」
資料の高さがなくなった分、向こうが見える。
そこにいたのは、サラサラの黒髪に高い背の優しそうな男子。
思わず見惚れてしまった。
「資料室は3階です。しかも奥のほうにあるので、辿り着くの大変ですよ」
「あっ、そうなんですか…!」
今いるのは1階。そんなに遠いんだ…。
「…ここに置いておきましょう」
「はい…!」
この人のおかげでなんとか仕事は果たせた。
よく見たら、この人は資料の半分どころかそれ以上持ってくれていた。机に並べて置いた山の高さが明らかに違っていた。
…初対面なのに…すごい優しい……!