明日晴れたら、
顔は真っ赤。体育館も暑そうだし、努力家な増川だから、人一倍走ってたんだろうな。
「南くんも休憩中なの…?」
「あ、うん、そうだよ。練習大変そうだね」
「うん、大会までもう1ヶ月だし、みんな気合い入ってるよ」
嬉しそうに話す増川。部活も、バスケも、すごい好きなんだろうな。
「野球部も大変そうだね。大会いつなの?」
「今月末だよ。みんな調子良いし、俺も頑張らないと」
「おおーい南! なにやってんだ! 休憩時間終わるぞー!!」
突如聞こえた大声。ーーー監督だ。
「…じゃあ、練習戻るね。頑張って」
「うん、ありがとう…! 南くんも頑張ってね」
柔らかく微笑んだ増川に見送られて、走ってグラウンドに戻った。
好きになったのは、そのあとのいつの間にか、だった。