明日晴れたら、







『…す、好きです…!』




あの瞬間、どんなに嬉しかっただろう。


忘れることのない、増川からの告白。





…でも、それは中3の秋。

3年生は一気に受験モードに切り替わっていて、俺も増川もその中のひとりであった。



しかも志望校は同じ侑暒高校。


増川が一生懸命に勉強しているから、そして俺も負けていられないと思ったから。重荷になりたくなかったから。






好きな気持ちを隠して、それを遠ざけた。



増川の気持ちを、俺は自分で遠ざけてしまった。





俺はあの時、どんな顔してたんだろう…。



増川をあの時、たくさん傷つけてしまった。






考えすぎたせいで、逆にまた、人を傷つけてしまった。






< 239 / 244 >

この作品をシェア

pagetop