明日晴れたら、
私のクラスのダンスがすべて終わると、あとは自由に見て回れるようになっている。
衣装からクラスTシャツに着替えて、薺ちゃんと他のクラスの模擬店を回る。
「あ、そういえばどっかのクラスが喫茶やってたはず…。喉も渇いたし、そこ行って休まない?」
「うん、行こう!」
薺ちゃんは学祭のパンフレットを見ながら、人の多い廊下を進んでいく。
「着いた! ここだよ」
薺ちゃんに続いて中に入ると、ギリギリ席が空いていた。
そこに座ると、すぐにウエイターの男子がメニューを持ってきてくれた。
「ご注文おうかがいします」
「…え…」
聞き覚えのある声に、メニューから顔を上げた。
「っ、」
「どうも」
そこにいたのは、ウエイター姿の南くん。穏やかな笑顔で私を見ていた。