明日晴れたら、




私のクラスのダンスがすべて終わると、あとは自由に見て回れるようになっている。


衣装からクラスTシャツに着替えて、薺ちゃんと他のクラスの模擬店を回る。




「あ、そういえばどっかのクラスが喫茶やってたはず…。喉も渇いたし、そこ行って休まない?」

「うん、行こう!」


薺ちゃんは学祭のパンフレットを見ながら、人の多い廊下を進んでいく。





「着いた! ここだよ」


薺ちゃんに続いて中に入ると、ギリギリ席が空いていた。


そこに座ると、すぐにウエイターの男子がメニューを持ってきてくれた。




「ご注文おうかがいします」

「…え…」



聞き覚えのある声に、メニューから顔を上げた。


「っ、」

「どうも」



そこにいたのは、ウエイター姿の南くん。穏やかな笑顔で私を見ていた。



< 34 / 244 >

この作品をシェア

pagetop