明日晴れたら、
薺ちゃんの瞳が、真っ直ぐな視線が、私を捉える。
私の気持ちなんてなにも話していないのに、薺ちゃんに私の心の中を見透かされている感じがした。
「…あの…ね、薺ちゃん…。私、南くんのこと……ほ、本当は今でも好き、なの…。でも、中学の時みたいに、なりたくないの。もうこれ以上、南くんに迷惑かけたくないよ。この気持ち忘れたいよ…」
「…美和…」
「…でも、それにはもう少し、時間かかりそう…」
もう、あんなことになりたくない。
だから、この気持ちは、もう二度と南くんに言わない。
いっそ忘れられたら良い。
…でも、私には無理だった。
まだ、まだ、時間が必要なくらい、私は南くんを好きになっていた。