明日晴れたら、
電車ではお互いなにも話さず黙ったままだった。
3つ目の駅で降りると、空は少しオレンジ色に染まっていた。
「家まで送るよ」
「え、大丈夫です!」
「いいから、いいから」
そう笑うと、南くんは私の歩幅に合わせてくれた。
「今日、楽しかった?」
ずっと沈黙だったのを破ったのは、南くんだった。
「あ、はい」
私はぎこちなく頷くと、そっと口を開いた。
「…あの、観覧車の時は、ごめんなさい…」
すると南くんは少し笑って、「大丈夫」と言ってくれた。
「だって俺たち、友達でしょ?」