明日晴れたら、




少し距離を空けながら、隣を歩く高嶋くんをちらりと見る。



私よりも少し高い背に、モデルさんみたいな長い脚。ブラウンのふわふわの天然パーマがよく似合う男子。


今まで話したことはなかったけど、よく教室で誰かと話しながら見せる、女子顔負けの可愛い笑顔が印象的だった。



そして密かに女子に人気で、女子みんなの憧れの存在。

いわゆるモテる人。







「…あれ? どうかした?」



「…っえ、え?」

「や、俺のことずっとぼーっと見てるから。なんか変? 俺」



わ、私ったら、ずっと高嶋くん見てたの…!?



…は、恥ずかしい…。



「なっ、なんでもないですごめんなさいっ!」

「ふは、そんな謝ることじゃないよ。大丈夫」


すると高嶋くんは私に、あの可愛い笑顔を向けてくれた。



私は赤面してしまいそうで、そっと視線を落とした。





< 85 / 244 >

この作品をシェア

pagetop