僕は君の名前を呼ぶ
夢の行く先
──コンコン
翌朝、橘がいる俺の部屋のドアをノックし、橘が起きたかを確認した。
「橘?俺だけど…」
「橘です。起きました」
寝ぼけているのかおかしな言葉が返ってきた。
「ハハッ、おはよう。入っても大丈夫か?」
「…髪がボサボサなので嫌です」
「あっ、わりぃ。洗面所の場所とかわかるか?身支度終わった頃にもう一回来る」
女の子が家に来たのは小学生以来だし、まして泊めたことなんてないから勝手がわからない。
無神経なことしたかな…。
女子って難しい。