僕は君の名前を呼ぶ


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俺は夏祭りという存在に浮き足立たされ7月の残りの授業も期末テストも終業式もぼーっと過ごし、いつの間に8月を迎えていた。


それでも、時間は確実に流れていく。それを理由に勉強から逃げることはできない。


予備校に通っていない俺は涼しさを求めて、連日朝から晩まで地域の公民館の自習室にこもって勉強をしていた。


今日は息抜きをしようということで隆太と夕涼みに来ているというわけだ。

といっても、金のない俺たちは駅前の喫茶店で飲み物をすするだけなのだが。



「おーい聞いてるか?」


隆太に目の前でひらひらと手を振られ、ようやく我にかえる。


「わりぃ、聞いてなかった」


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