僕は君の名前を呼ぶ


こっちを見ながらコーラをストローでチューっと音を立て行儀悪く飲んでいる。


「一応、大学生にはなれると思う…」


「ってことは、A判定があったのか!?」


「ほんとに“一応”だからな。志望校よりレベル低いし」




夏休み前に進路室で色々調べて、習いたい教授がいる都内の国立大学を俺は目指すことにした。

A判定をとったといっても滑り止めの私立大学。

一人暮らしをするなら学費の負担がより少ない国立を目指さなくては…。


「ふぅ~ん。で、最近橘とはどうなの?」


頬杖をついた隆太は、今度はストローをかじりながら言った。


「…なんで?」


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