僕は君の名前を呼ぶ


「おいおいおいおいおいおいおいおい! どうしちゃったんだよお二人さん!」


教室に着くと隆太が大声で騒ぎながらこっちにやって来た。


「おかげさまで…」


「後夜祭のときいないと思ったら、そういうことだったのか~。てっきり俺、海斗がいないのはブロークンハートでばっくれてるからだと思ってたわ!」


なんだよブロークンハートて…。


確かに夏樹と彩花ちゃんが一緒にいるのを見たときは人生終わったって思ったけどな。


まさに、恋敗れてブロークンハート。…なんつって。


いつもならうるさく感じる隆太の冷やかしも今日はちょっと心地よく感じる。


スゲー幸せだ、俺。


「よかったなー、海斗。俺がこの状況飲み込めてないんだけど」


ハハッと笑う隆太。


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