僕は君の名前を呼ぶ
「怒ってる。」
「えっ!」
彩花ちゃん、びっくりしてる。
いじめてやろー。
「超怒ってる。激おこだよ。」
「ええっ!ごめんなさい、海斗くん…。許してくれる…?」
「許さない」
「え…」
──チュ
「嘘。これで許す」
「~~~~っ!」
触れるだけのキスに真っ赤になる彩花ちゃん。
…かわいい。
絶対離したりしない。
「授業、始まっちゃったね」
「一緒にサボっちゃう?」
「えっ!?」
「1限だけなら大丈夫じゃね?俺、一回授業サボってみたかったんだよね~。付き合ってよ。一緒に思い出、作ろーぜ」
「うんっ!」
俺は隆太に、彩花ちゃんは渡辺にメールして、先生には適当にごまかしてもらうことにした。
今更、遅いかもしれないけどな。
俺も彩花ちゃんも、普段は真面目に授業を受けているからきっとどうにかなるはずだ。