僕は君の名前を呼ぶ
非凡な金曜日
「…で、委員会はいつなんだ?」
「今日から。ちなみに毎週金曜日な」
「全く、俺らは受験生だっつーのに酷だよな、毎週委員会があるなんて」
「しょうがないよ、ジャンケンで負けた俺が悪い」
そう、数日前の図書委員会の集まりで担当を決めるときに、俺はジャンケンに負けて毎週金曜日に当番をすることになってしまったのだ。
橘さんに申し訳ない。
「まさか、わざと負けたんじゃねぇよな?」
「俺がそんな器用なことできると思うか?」
元々ジャンケンは強くないから、負けそうな予感はしてたけどな。
「まー、よく考えればそうだよな。偶然でも橘と一緒にすごせるんだしよかったじゃん」
確かにそうなんだけれど。