僕は君の名前を呼ぶ
幸せのカタチ
彩花との電話を済ませ座席に戻ると、隆太と夏樹がニヤニヤしながら俺を待っていた。
「なーなー。何話してたの?」
「ちゃんとラブラブしたか? ま、どんなにラブラブしても俺と美希には劣るだろうけどな」
酒が入っているとは言え、これは酷すぎる…。
でも俺は、頬の緩みを隠すことはできなかった。
「「うわ、超幸せそう」」
彩花との電話で幸せを充電した今の俺は、最強。
マックス充電じゃないけど、最強。
酒を飲んで頭のネジが何本か外れたふたりに何を言われても、嬉しく感じてしまう。
ふたりで声を合わせてそんなこと言われたら、いつもの俺なら「うるさい」と言って隆太の頭を叩いていりところだろう。
でも今はそんなことしない。
だって、幸せだから。