僕は君の名前を呼ぶ
「…わたし、海斗のこと愛していいの?」
──『海斗の幸せはわたしの幸せ。わたしの幸せは海斗の幸せ。だからわたしは、海斗の隣で海斗だけを愛すの』
いつかの彩花の言葉がまた脳内で再生される。
そうだった。
いつだって彩花は俺の幸せを一番に考えてくれていた。
ふたりの幸せは、ふたつでひとつなんだ。
片方でも欠けたら、それはもう“幸せ”とは呼べない。
だからさ、ずっとふたりで一緒にいよう。
「彩花、好きだ。愛してる…」
「わたしも…。海斗だけを、愛してる」
豪雪の中、ふたりで紡ぎ合った愛が、確かにそこで光っていた。
それはまるで、ふたりの“輝く未来”への道標のように──。
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