僕は君の名前を呼ぶ
輝く未来へ...
やっと、ここまで来た。
高校時代の甘酸っぱい恋も、大学時代の甘いばかりではない記憶も。
その中身は決して楽しいことだけじゃなかった。
思い出すのもつらい出来事も、過去の自分を恨みたくなる出来事もあったけれど、これらを無しにしたいとは思えない。
なかったらきっと、今の俺はいないから。
喜びも悲しみもふたりで味わって、君とここまで歩いて来れたからこそ意味があった数年で。
誰もが言う言葉だけど、これだけは胸を張って言える。
こんなに幸せな未来を、キラキラ輝く未来を、誰が想像出来ただろう。
あの日。桜の木の下で微笑んだ彩花に一目惚れして、名前も知らずに2年も前に進めずにいたちっぽけな俺が、これからの人生を彩花と共に歩いていこうとしている。
どこからか『乙女かよ!』と声が飛んで来そうだけど、このことに運命を感じずにはいられない。
単調な道ばかりじゃない。
でこぼこな道も、曲がりくねった道も、もしかしたらわかれ道もあるかもしれない。
だけど、もう彩花を離したりしない。
これからもずっと、俺と一緒に歩いていこう。