僕は君の名前を呼ぶ


友達…?

そうか、俺は橘さんと友達になれたんだよな。

ちょっと前まで名前も知らず2年前の記憶を頼りに姿を探しているだけだったから、
“友達”という響きがくすぐったく感じる。


「た、橘。俺のことも呼び捨てでいいよ」


“友達”という関係の距離感を意識するだけで、たったこれだけ言うのにもドキドキする。


《…青木?ふふふ、何か違和感あるなあ~》


…笑った?
今、笑ってくれたよな?


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