僕は君の名前を呼ぶ

黙れ、俺の心臓



ピピピピピピピピピピピピピッ!!


いつもと同じけたたましい目覚まし時計の音に起こされた。


いつもと同じ音のはずなのに、今日の俺にはこれから起こる何かいいことを予感させるワクワクする音に聞こえた。


「…って、何考えてんだよ、俺」


半分しか覚めていない頭でらしくないことを考えてる自分にツッコミを入れた。


いつからこんなに乙女チックになったんだ?俺は。


食卓に行くと、今日もいつもと変わらない典型的な日本の朝食が並べられていた。


白米に焼き鮭、なめこの味噌汁とそれから納豆。


パンなどに比べて準備に時間が掛かるはずなのに、働きながら毎朝こうやってご飯を作ってくれている母さんには頭が上がらない。


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