僕は君の名前を呼ぶ
「実は兄貴に『学校の先生になるのはどうか』って勧められたんだけど、イマイチ、ピンとこなくてさ…」
「わたしも青木が先生してるとこ、想像できないなあ」
橘は腕を組みうーんとうなりながら考える。
…かわいい。
「…って、おい!『想像できない』ってなんだよ!」
「フフッ、冗談だよ。わたしね、前に青木に話聞いてもらったときにね、小学生の頃の担任思い出しちゃった。きっと向いてるんじゃないかなって思うよ」
「そう、かな…?」
「そうだよ、頑張って!わたしも夢見つけなきゃ!」
「俺にも手伝えることがあったら言ってな?」