[完]Dear…~愛のうた~
「最悪……切断することも……
頭に入れて置いて下さい」
切断……その言葉に涙が出た。
泣いてる暇なんてないけど、
どうしても自分が斬られるのは嫌だった。
そして、切断は……私の人生を大きく変える。
もちろん、ダンスだって踊れないし、
もうテレビにも出れないのかもしれない。
不安がどんどんと私を襲う。
「こちらも全力を尽くします。
ですから、一緒に頑張りましょう!!」
お医者さんはそのまま病室を後にした。
「う……っ……グスッ……」
そしてそのまま私は涙を隠すように
ベッドの中に潜りこんで、目を閉じた。
_______
あれから数日……
私は一人病室から外を眺めていた。
そして、目に映るのはたくさんの報道陣……
どうやら私の腕のことが公表されたらしい。
私を取材に来たとしか考えられない。
「はぁ……」
私は深いため息をついてカレンダーに目を移す。
“8/5”
昨日は私達のレコーディング日だった。
もしかしたら、隆弘に会えるかも……
なんて期待して待っていたけれど、
私のただの妄想にしか過ぎなかったようだ。
そしてそのまま読みかけの恋愛小説を手にとる。
勝手に頭の中を幸せにするために買った本。
いわゆる、現実逃避をするために買った。
“俺と付き合え。お前に拒否権はねぇ”
“キスしてぇ……”
甘過ぎる言葉に顔をしかめていると……
“好きだったら何でも変えられるでしょ?”
その言葉に違和感と不満を覚えた。
そんなことない……
好きでも、つらいことだってあるし、
何でも変えられるならきっと……
「私達はこんなに引き離れないはず……」
隆弘の顔を思い浮かべながら
少しいろいろと考えていると……
ーコンコン
ドアをノックする音がした。
「はーい」
本を閉じて返事をすると……
「実彩、おはよ」
明るく、だけど少し悲しそうに笑う杏奈がいた。
頭に入れて置いて下さい」
切断……その言葉に涙が出た。
泣いてる暇なんてないけど、
どうしても自分が斬られるのは嫌だった。
そして、切断は……私の人生を大きく変える。
もちろん、ダンスだって踊れないし、
もうテレビにも出れないのかもしれない。
不安がどんどんと私を襲う。
「こちらも全力を尽くします。
ですから、一緒に頑張りましょう!!」
お医者さんはそのまま病室を後にした。
「う……っ……グスッ……」
そしてそのまま私は涙を隠すように
ベッドの中に潜りこんで、目を閉じた。
_______
あれから数日……
私は一人病室から外を眺めていた。
そして、目に映るのはたくさんの報道陣……
どうやら私の腕のことが公表されたらしい。
私を取材に来たとしか考えられない。
「はぁ……」
私は深いため息をついてカレンダーに目を移す。
“8/5”
昨日は私達のレコーディング日だった。
もしかしたら、隆弘に会えるかも……
なんて期待して待っていたけれど、
私のただの妄想にしか過ぎなかったようだ。
そしてそのまま読みかけの恋愛小説を手にとる。
勝手に頭の中を幸せにするために買った本。
いわゆる、現実逃避をするために買った。
“俺と付き合え。お前に拒否権はねぇ”
“キスしてぇ……”
甘過ぎる言葉に顔をしかめていると……
“好きだったら何でも変えられるでしょ?”
その言葉に違和感と不満を覚えた。
そんなことない……
好きでも、つらいことだってあるし、
何でも変えられるならきっと……
「私達はこんなに引き離れないはず……」
隆弘の顔を思い浮かべながら
少しいろいろと考えていると……
ーコンコン
ドアをノックする音がした。
「はーい」
本を閉じて返事をすると……
「実彩、おはよ」
明るく、だけど少し悲しそうに笑う杏奈がいた。