[完]Dear…~愛のうた~
「それ、どういうこと……?」
絞り出した声はかすれて震えていた。
「実彩ちゃん、麗って子知っとる?」
麗って……
「義足つけた……隆の……」
そう言いかけて涙が出そうになった。
前出会った可愛いくて、隆弘に……
「隆、実彩ちゃんの今の状態を知って
その子のことを思い出してしまったんや」
「……え?」
私は自分の右腕を見つめる。
「隆は麗って子の足を奪った。
そして、実彩ちゃんは、右腕を失うかもしれへん。
それを聞いた隆はまた、大切な人を傷つけたと……」
その言葉に涙が止まらない……
「隆は、麗って子と実彩ちゃんを
重ね合わせてしまってるんや。
隆は実彩ちゃんの状態を医者から聞いて
部屋から一歩も出てこようとしない」
そんな……何で、そんなに自分を苦しめるの……?
「隆は、ノイローゼになっとる。
いつ退院出来るかもわからんくらい酷い状態や。
それに自暴自棄までして、自分を苦しめとる。
そんな状態で、歌なんか、歌える訳ないやろ?」
あたりまえだ……
私は自分で自分を恨んだ。
どうして、あの時早く逃げないで、
そのまま座り込んでしまったのかと……
地震より、怖いものがあったのに……
隆弘を傷つけてしまうなんて、
考えてもいなかった……。
「だから、実彩ちゃんは隆に会うのは難しい。
レコーディングは、光とやることになったで」
私は自分の右腕を強く握りしめた。
痛いと思うことも通り過ぎて、
痙攣している腕をもっと悪化させるように。
「ごめん、隆弘……全部、私が悪いんだよ……
隆弘まで苦しまなくていいんだよ……?
何で、何で……何で隆弘が……いやーーーぁ!!」
杏奈は泣き叫ぶ私を見て
涙がこらえきれなくなったのか
真司くんの胸に顔と体を伏せた。
そんな杏奈を真司くんはそっと抱きしめていた。
杏奈が言いたかった3つ目のことって……
二人が付き合っているってことなのかな……
私達がこんな状態だから
言いづらかったんだろうね……
神様お願い……
私達はもういいから……
この二人は、絶対に引き裂かないで……
絞り出した声はかすれて震えていた。
「実彩ちゃん、麗って子知っとる?」
麗って……
「義足つけた……隆の……」
そう言いかけて涙が出そうになった。
前出会った可愛いくて、隆弘に……
「隆、実彩ちゃんの今の状態を知って
その子のことを思い出してしまったんや」
「……え?」
私は自分の右腕を見つめる。
「隆は麗って子の足を奪った。
そして、実彩ちゃんは、右腕を失うかもしれへん。
それを聞いた隆はまた、大切な人を傷つけたと……」
その言葉に涙が止まらない……
「隆は、麗って子と実彩ちゃんを
重ね合わせてしまってるんや。
隆は実彩ちゃんの状態を医者から聞いて
部屋から一歩も出てこようとしない」
そんな……何で、そんなに自分を苦しめるの……?
「隆は、ノイローゼになっとる。
いつ退院出来るかもわからんくらい酷い状態や。
それに自暴自棄までして、自分を苦しめとる。
そんな状態で、歌なんか、歌える訳ないやろ?」
あたりまえだ……
私は自分で自分を恨んだ。
どうして、あの時早く逃げないで、
そのまま座り込んでしまったのかと……
地震より、怖いものがあったのに……
隆弘を傷つけてしまうなんて、
考えてもいなかった……。
「だから、実彩ちゃんは隆に会うのは難しい。
レコーディングは、光とやることになったで」
私は自分の右腕を強く握りしめた。
痛いと思うことも通り過ぎて、
痙攣している腕をもっと悪化させるように。
「ごめん、隆弘……全部、私が悪いんだよ……
隆弘まで苦しまなくていいんだよ……?
何で、何で……何で隆弘が……いやーーーぁ!!」
杏奈は泣き叫ぶ私を見て
涙がこらえきれなくなったのか
真司くんの胸に顔と体を伏せた。
そんな杏奈を真司くんはそっと抱きしめていた。
杏奈が言いたかった3つ目のことって……
二人が付き合っているってことなのかな……
私達がこんな状態だから
言いづらかったんだろうね……
神様お願い……
私達はもういいから……
この二人は、絶対に引き裂かないで……