[完]Dear…~愛のうた~
______
目を開けると私は知らないところにいた。
病室でもなく、もちろん家でもない。
近くには何もない。
それが怖くて、私は思わず目を瞑った。
そんな一人になった時耳にある音を覚えた。
追いかけて追いかけて~♪
何も見えなくなったら、
その先には間違いなく大きな扉がある~♪
この曲は、私達PEACEのデビュー曲だ。
この曲は、保険会社のCMソングに使われて
何かと注目を浴びた。
どうして、この曲が流れているのだろう。
気になって私はもう一度目を開いた。
するとそこには……
「実彩!!」
いつもと変わらない景色があった。
あれは……夢?
そんなことを思いながらも
私は隣に座っている人に目を向ける。
そこには、心配そうに見つめている隆弘がいた。
「実彩、今看護師さん来るから待ってろよ?」
隆弘は私に微笑みかけると部屋を出ていった。
どうやらここは自分の病室らしい。
私、酸素マスクを取って一呼吸する。
すると
「北川さん、わかりますかー?」
看護師さんと共に隆弘がやってきた。
「ここどこかわかりますか?」
私はそのままコクッと頷く。
「じゃあ、これからお医者さんも来ますから
ちょっと待ってて下さい」
看護師さんがいなくなると
隆弘は私に歩み寄ってきた。
「大丈夫か?」
「うん、ありがとう」
そう言おうと思ったのに、喉に違和感がある。
「ん?どうした?」
私は思わず喉に手を当てる。
そしてそのまま声を出す。
けれど……何も出てこない。
「実彩、どうした?」
心配そうに私を見つめる隆弘に助けを求める。
「実彩、喉がどうかした?喉、痛いとか?」
私は首を振って隆弘に訴える。
“声が出ない”
私、声が出ないの……
目を開けると私は知らないところにいた。
病室でもなく、もちろん家でもない。
近くには何もない。
それが怖くて、私は思わず目を瞑った。
そんな一人になった時耳にある音を覚えた。
追いかけて追いかけて~♪
何も見えなくなったら、
その先には間違いなく大きな扉がある~♪
この曲は、私達PEACEのデビュー曲だ。
この曲は、保険会社のCMソングに使われて
何かと注目を浴びた。
どうして、この曲が流れているのだろう。
気になって私はもう一度目を開いた。
するとそこには……
「実彩!!」
いつもと変わらない景色があった。
あれは……夢?
そんなことを思いながらも
私は隣に座っている人に目を向ける。
そこには、心配そうに見つめている隆弘がいた。
「実彩、今看護師さん来るから待ってろよ?」
隆弘は私に微笑みかけると部屋を出ていった。
どうやらここは自分の病室らしい。
私、酸素マスクを取って一呼吸する。
すると
「北川さん、わかりますかー?」
看護師さんと共に隆弘がやってきた。
「ここどこかわかりますか?」
私はそのままコクッと頷く。
「じゃあ、これからお医者さんも来ますから
ちょっと待ってて下さい」
看護師さんがいなくなると
隆弘は私に歩み寄ってきた。
「大丈夫か?」
「うん、ありがとう」
そう言おうと思ったのに、喉に違和感がある。
「ん?どうした?」
私は思わず喉に手を当てる。
そしてそのまま声を出す。
けれど……何も出てこない。
「実彩、どうした?」
心配そうに私を見つめる隆弘に助けを求める。
「実彩、喉がどうかした?喉、痛いとか?」
私は首を振って隆弘に訴える。
“声が出ない”
私、声が出ないの……