[完]Dear…~愛のうた~
「好きなんだ、実彩ちゃんと話してから。
実彩ちゃんと話して変わった子だなって
思ってたんだけど……
いつの間にかそれは好きに変わってて、
いつも実彩ちゃんのこと見ていた」
そんなに真っ直ぐ言うわれると何も考えれなくなる。
「でも、実彩ちゃんは辻のこと好きだろ?
だから、何回も諦めようと思ったんだけど……
やっぱり、無理だった。
そして、辻と実彩ちゃんが
あの災害に巻き込まれたのを狙って、
俺は実彩ちゃんに近づいたんだ」
やっぱり目を逸らせない。
今、逸らしたらダメな気がする。
「俺は最低な男だ。
だから、こんな俺を
今ここで、実彩ちゃんが思いっきり振ってくれ」
私はその言葉に目を丸くする。
「わかってるから、これが叶わないことなんて。
けれど、このままで終わらせたくない。
いや、終われない気がするんだ。
だから、俺を今振ってくれ」
何度も念を押す光を見て
私はそっと携帯に文字を書きこんだ。
“ごめんね、光。
やっぱり私、
光のことは仕事仲間としてしか見れない。
でも、私は光が最低な人だとは思わない。
だって、人間はみんなそうだもの。
何かしてでも手に入れたいものはあるから。
だから、私は光のことを最低なんて思ってないよ?”
光はその画面を見て私にフッと笑いかけてくれた。
「そういうところが実彩ちゃんぽいよな。
何でもすぐ許しちゃうとこ」
“別に許した訳じゃないし!!
勘違いしないでもらえる?”
そしてそのまま照れているのを隠して
強引に電源を切った。
そして私は視線を窓の外にある白い雲を見ていた。
後ろで私達のやり取りを誰か聞いているなんて知らずに……
______
「着いたー♪」
杏奈が両手を広げてその場で叫ぶ。
喜ぶ気持ちはわかるけど……
「暑……」
その通りだよ、光……
暑くて立っているのがつらい。
さすがに日本とはだいぶ違うみたい……
「まずはホテルやろ?行くで」
そう言って真司くんがキャリーバッグを引いて
みんな歩こうとした時、
私はあることに気がついて、
光の肩をバシバシと何回も叩いた。
「痛いって!!なんだよ」
顔をしかめて叩かれた肩を撫でている光をよそに
私は必死に文字を画面に打った。
“隆弘がいないよ?どうかしたの?”
さっきから、隆弘を見ていないのだ……
「そういえば、いつもうるさい奴がいねぇな。
おい、直人、辻どこにいるか知ってる?」
「知らないけど、隆いない訳?」
そんな声と共に私は信じられない光景を見た。
実彩ちゃんと話して変わった子だなって
思ってたんだけど……
いつの間にかそれは好きに変わってて、
いつも実彩ちゃんのこと見ていた」
そんなに真っ直ぐ言うわれると何も考えれなくなる。
「でも、実彩ちゃんは辻のこと好きだろ?
だから、何回も諦めようと思ったんだけど……
やっぱり、無理だった。
そして、辻と実彩ちゃんが
あの災害に巻き込まれたのを狙って、
俺は実彩ちゃんに近づいたんだ」
やっぱり目を逸らせない。
今、逸らしたらダメな気がする。
「俺は最低な男だ。
だから、こんな俺を
今ここで、実彩ちゃんが思いっきり振ってくれ」
私はその言葉に目を丸くする。
「わかってるから、これが叶わないことなんて。
けれど、このままで終わらせたくない。
いや、終われない気がするんだ。
だから、俺を今振ってくれ」
何度も念を押す光を見て
私はそっと携帯に文字を書きこんだ。
“ごめんね、光。
やっぱり私、
光のことは仕事仲間としてしか見れない。
でも、私は光が最低な人だとは思わない。
だって、人間はみんなそうだもの。
何かしてでも手に入れたいものはあるから。
だから、私は光のことを最低なんて思ってないよ?”
光はその画面を見て私にフッと笑いかけてくれた。
「そういうところが実彩ちゃんぽいよな。
何でもすぐ許しちゃうとこ」
“別に許した訳じゃないし!!
勘違いしないでもらえる?”
そしてそのまま照れているのを隠して
強引に電源を切った。
そして私は視線を窓の外にある白い雲を見ていた。
後ろで私達のやり取りを誰か聞いているなんて知らずに……
______
「着いたー♪」
杏奈が両手を広げてその場で叫ぶ。
喜ぶ気持ちはわかるけど……
「暑……」
その通りだよ、光……
暑くて立っているのがつらい。
さすがに日本とはだいぶ違うみたい……
「まずはホテルやろ?行くで」
そう言って真司くんがキャリーバッグを引いて
みんな歩こうとした時、
私はあることに気がついて、
光の肩をバシバシと何回も叩いた。
「痛いって!!なんだよ」
顔をしかめて叩かれた肩を撫でている光をよそに
私は必死に文字を画面に打った。
“隆弘がいないよ?どうかしたの?”
さっきから、隆弘を見ていないのだ……
「そういえば、いつもうるさい奴がいねぇな。
おい、直人、辻どこにいるか知ってる?」
「知らないけど、隆いない訳?」
そんな声と共に私は信じられない光景を見た。