[完]Dear…~愛のうた~
二つ目は「Rainbow」
私達が好きで好きでしょうがなかった恋の歌。
そして頭に浮かぶ楽しかった輝かしい記憶。
ねぇ、どうしてあなたはそんなに
私を愛してくれたの?
こんな私を好きになって、本当に幸せだったの?
いつも明るい笑顔を私はまだ信じられないよ。
気がつくと、私は笑っていた。
ただ、あの時を思い出しているだけて、
心が暖かく、夢を見ている気分だった。
そして、最後の曲。
私はそっと曲名を見て目を丸めた。
“実彩へ”
確かにそう記されていた。
震える指先でそっと選択すると
そこには歌ではなく、
綺麗な声が入っていた。
「えー、あーあー……聞こえてる?
突然、こんなの送っちゃってごめんね?
でも、俺まだちゃんと実彩に
伝えていないことがあって……
だから、こんなやり方だけど、
伝えることにしたんだ。
俺、歌手になろうって決めた時
自分の気持ちを今みたいにはっきりと
口に出すことが出来なかったんだ。
歌詞は俺の胸の内を晴らすような物だった。
だから、俺は今こうして、実彩に俺の歌で
自分の気持ちを伝えようと思うんだ。
だって、俺は歌が好きだから。
一番大事な人に大切なものを
プレゼントするのがいいと思ってさ」
大事な人……
そう思われてることに
涙がこぼれそうになる。
「この曲は実彩の為に作ったんだ。
これから実彩以外の人に公開するつもりもない。
実彩だけに届いて欲しい、大事な曲なんだ。
……聞いてくれる?
じゃあ、歌うね?
“世界でたった一つの愛の歌~実彩へ~”」
そして流れる曲に思わず涙が止まらない。
そこには痛い程伝わってくる
隆弘の気持ちや願い、苦しみや幸せ。
どうして、私はこんなに大事な人を
失ってしまったんだろう。
どうして、自分を自分で苦しめてたんだろう。
素直じゃない私を受け止めてくれた隆弘。
私、間違ってる、そんなの前から知ってた。
人の幸せ願うなら
もっと自分が幸せになればよかった。
離れたから結ばれない運命だと決めつけてた。
けど、違う。
それは私が勝手に決めつけて、
そうやって諦めていただけ。
そんなんじゃない、
もう自分をコントロール出来なくなって
私は思わず立ち上がった。
「実彩ちゃん?」
驚いた様子の真司くんに伝える。
“隆弘のところに連れてって”
「え、でも確か二人もう会わないって」
“お願い、会いたいの。
隆弘に会いたいの”
私は倍増する涙を拭いて
必死に真司くんに頼んだ。
「わかったで」
真司くんはそのまま私を車に乗せてくれて
隆弘がいる病院を目指した。
いつの間にか
心臓の鼓動が気持ちいいくらい速くなっていた。
私達が好きで好きでしょうがなかった恋の歌。
そして頭に浮かぶ楽しかった輝かしい記憶。
ねぇ、どうしてあなたはそんなに
私を愛してくれたの?
こんな私を好きになって、本当に幸せだったの?
いつも明るい笑顔を私はまだ信じられないよ。
気がつくと、私は笑っていた。
ただ、あの時を思い出しているだけて、
心が暖かく、夢を見ている気分だった。
そして、最後の曲。
私はそっと曲名を見て目を丸めた。
“実彩へ”
確かにそう記されていた。
震える指先でそっと選択すると
そこには歌ではなく、
綺麗な声が入っていた。
「えー、あーあー……聞こえてる?
突然、こんなの送っちゃってごめんね?
でも、俺まだちゃんと実彩に
伝えていないことがあって……
だから、こんなやり方だけど、
伝えることにしたんだ。
俺、歌手になろうって決めた時
自分の気持ちを今みたいにはっきりと
口に出すことが出来なかったんだ。
歌詞は俺の胸の内を晴らすような物だった。
だから、俺は今こうして、実彩に俺の歌で
自分の気持ちを伝えようと思うんだ。
だって、俺は歌が好きだから。
一番大事な人に大切なものを
プレゼントするのがいいと思ってさ」
大事な人……
そう思われてることに
涙がこぼれそうになる。
「この曲は実彩の為に作ったんだ。
これから実彩以外の人に公開するつもりもない。
実彩だけに届いて欲しい、大事な曲なんだ。
……聞いてくれる?
じゃあ、歌うね?
“世界でたった一つの愛の歌~実彩へ~”」
そして流れる曲に思わず涙が止まらない。
そこには痛い程伝わってくる
隆弘の気持ちや願い、苦しみや幸せ。
どうして、私はこんなに大事な人を
失ってしまったんだろう。
どうして、自分を自分で苦しめてたんだろう。
素直じゃない私を受け止めてくれた隆弘。
私、間違ってる、そんなの前から知ってた。
人の幸せ願うなら
もっと自分が幸せになればよかった。
離れたから結ばれない運命だと決めつけてた。
けど、違う。
それは私が勝手に決めつけて、
そうやって諦めていただけ。
そんなんじゃない、
もう自分をコントロール出来なくなって
私は思わず立ち上がった。
「実彩ちゃん?」
驚いた様子の真司くんに伝える。
“隆弘のところに連れてって”
「え、でも確か二人もう会わないって」
“お願い、会いたいの。
隆弘に会いたいの”
私は倍増する涙を拭いて
必死に真司くんに頼んだ。
「わかったで」
真司くんはそのまま私を車に乗せてくれて
隆弘がいる病院を目指した。
いつの間にか
心臓の鼓動が気持ちいいくらい速くなっていた。