[完]Dear…~愛のうた~
「で、今どういう曲にするかってことで話してたんや」

黒田さんにそう言われて私はひたすら謝る。

「で、どんな感じがいい?」

隆さんに話を振られて私はそのまま考え込む……

私の頭に浮かんだのは……

「出逢い……みたいな?」
「出逢い?」

隆さんは私のことを首を傾げて見ている。

「はい、出逢いって恋だけに思えますけど、実は私達が普通に話していることにも必ず出逢いがあって……何か人と関わること全てに出逢いってあると思うんです……しかも……私達今日初めて出逢ってデュエットするってなったから私達にぴったりかなーなんて思って……」

実は私……デュエットの話を持ちかけられて今日みんなに会う前からやりたいなーって何回も思ったりしてた……

それで今日会って……みんな素敵な個性があって関わりやすそうだし……だからそんな曲を歌いたかったんだ。

「いいねそれ。ちょっとその方向で考えてみる?」

杏奈は何かひらめいたように黒田さんに話し掛ける。

「お、おん。そうやな。その出会っちゅーテーマに沿って曲やダンスを考えるってことで……いいんよな?///」

ん?黒田さん顔が赤いぞ?

「黒田さん熱あるんじゃないですか?」
「え!?なんでや?」
「顔凄い赤いですよ?」

すると黙り込んでしまった黒田さん。

……あれ?私何か変なこと言ったかな?

不安に思っていると……

「「「「「あはははは!!」」」」」

黒田さんと杏奈と私以外の人が一斉に笑い出した。

え?え?……何!?

不思議に杏奈を見つめてみると杏奈も同じことを思ってるみたい……

「実彩ちゃん気にしなくていいから」
「そうそう。ちょっと照れちゃってるだけだから」
「うるさいわ!!///」

何かよくわからないからそのままにしておこう……。

そしてそれからいろいろと喋ってからミーティングは終了して解散になった。
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