好きにさせた責任とってくれる?

冷たさが残るタオルと、まだ温かいお粥。



ついさっきまで居てくれたのかな?



そんな感じがする。



下の階からは、水の流れる音が聞こえる。



「お母さん、帰って来てたんだ…」



それを確認してからゆっくり起き上がり、おかゆに手を伸ばす。



「…美味しそう」



お粥の中で一番私が好きな、たまご粥。



桐生くん、なんでわかったのかな。



あまり食欲はなかったけど、すごく美味しいこのたまご粥は全部食べきることができた。




***


そして問題なのは、今日の朝だ。



「ねぇ、恋羽ちゃん」



「な、何……お母さん」



まだ体調が良くないことがバレてしまったんじゃないかと、体がビクッと反応する。



お母さんが私のことをちゃん付けで呼ぶことなんて滅多にない。



使うのは何かあった時だけ。



「昨日のイケメンは誰!?」



「へっ?」


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