好きにさせた責任とってくれる?
あれから桐生くんくんはお父さんにも報告をして、自分のなりたい本当の夢に向かって進み始めたみたい。
って言っても、いつも通り周りには目もくれずに勉強をしているだけなんだけど……
それより…
「どうする?……やっぱり手作りかな?」
「何が喜ぶと思う?クッキーとか?」
「これから使うマフラーなんてどう?」
女の子の最大行事…であるバレンタインではなくて、桐生くんの誕生日で盛り上がる学校。
桐生くんが好きな女の子にとっては、一大行事。
少しでも自分を見てもらおうと、みんな必死なんだ。
だからって私も負けてなんかいない。
今だって沙耶ねぇの席で会議中なんだ。
「沙耶ねぇ〜どうしよ〜」
全く話は進んでいないんだけど……
「アイツが喜ぶものねぇ…」
プレゼントをあげるからには、桐生くんに喜んで欲しい。