好きにさせた責任とってくれる?


音を聞いた限りでは、すごい量がありそう。



そんな一つや二つなんかの量ではない。



さすが王子様。



モテモテだね。



「わ、わっ…」



桐生くんが動き始めたのか、女の子の集団が動き始める。



周りの状況が全く見えなくて、把握できていなかった私は、またしても出遅れてしまった。



次は、私のことが見えていないのか、お構いなしに押し出されてしまう。



背が小さい存在感のなさ、じゃなくて、桐生くんに夢中で見えなかっただけ、なんて言い訳をしたいくらい。



ゾロゾロと廊下を歩く女の子の集団。



「誕生日おめでとう!」



「私のプレゼント受け取って?」



そんな声が絶えない。



高い女の子の声ばかりで、桐生くんの声は全く聞こえない。



全て無視しているのかな。



さすがに……この人数は相手に出来ないか。



ざっと見て、200人前後はいる。



もしかしたら、もっといるかもしれない。



絶対ありえないことだけど、もし私がこんな人数の人に囲まれたらどうしようもできないもん。

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