好きにさせた責任とってくれる?


そう言われると何も言い返せない。



認めたくはないけれど、バカなのは本当の話。



でもさすがに言い過ぎです。



「私、優しい桐生くんが好きです!だから優しくしてください!」



「ふーん。じゃあ、今の俺は嫌いなわけ?」



そうやってまた意地悪するんだ。



桐生くんのことを嫌いになれるわけ無い。



「好き…です」



そんなこと言われたらこう言うしかないじゃん。



「……?」



赤くなってしまったであろう顔を隠すために下げた頭を上げると、同じように赤い桐生くん。



横を向いて隠そうとしているみたいだけど、チラリと見える横顔。



そんな桐生くんも好き。

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