好きにさせた責任とってくれる?


軽く半分に折りたたまれた答案を恐る恐る開いてみる。



「8……と9?」



並んでいる数字は8と9。



えーっと、つまり……



「89点!?」



嘘だっ



何かの見間違いじゃ……



「この調子で頑張れよ、沢城ー」



ぽんと先生に肩を叩かれて……



意地悪な先生に初めて褒められました。



ちらりと桐生くんの方を見ると、私の方を見て微笑んでいた。



『これでデートに行けるな?』



ニヤリと笑いながら、確かに桐生くんはこう口を動かした。

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