ねぇ、先生。
「あっ!梨花!」
走り寄ってきてギューッとあたしに抱きついたのは、高橋梨花(タカハシリカ)。
中学から一緒の友達。
唯一ビターさんの存在を知ってる子。
「あたしたち同じクラスだよ!」
「うそ!やった!」
喜んでるあたしをよそに、白城拓巳は梨花を見てポカーンとしてる。
「シロ、こっちはあたしの友達の梨花。梨花、こっちは白城拓巳。シロって呼んであげてね」
「はじめましてー!」
クラスを見渡せば見知った顔はチラホラあるけど、大半は話したことがない人ばかり。
あたしには梨花もシロもいるからいいけど、話せる人がまだいない人にはこの時間は苦痛だろうな。