ねぇ、先生。
中村さんからはお前何してんだって目で見られるし、きっともう呆れて何も言えないんだと思う。
俺のアドバイスはどうした、って顔であたしを睨んでくる。
ごめん中村さん、自分でもこんなにヘタレな人間だって知らなかった。
「茉央、イライラしてる?」
「んーん、してない。」
梨花にまで心配される始末。
「それならいいんだけど」
「俺のときと態度違う!」
「白城くん、黙ってて」
「うわ、高橋までそんな…」
ここまで時間が経つと逆に行きにくいっていうか…どんな顔をして会いに行けばいいんだろう。
これだけ長い間避けて、今さら何なんだって話でしょ。
今は全然気持ちの整理は出来てるけど、きっとあの場所に行った途端にそんなの崩れちゃう。
…怖いな、そうなるのが。