ねぇ、先生。
ポツリと小さく呟いたから、落ち込んでると思ったんだろう。
振り返った中村さんは
「協力しないとは言ったけど、俺はお前の味方だから心配すんな。」
なんて言って行ってしまった。
今さらだけど、あたしと先生の関係が絶対にあってはならないものだと実感した。
バレたら先生はこの学校を辞めなきゃならなくなる。
それどころか、先生という立場までなくなってしまうのかもしれない。
…先生はその覚悟があってあんなことを言ったのかな。
ペットボトルの周りにはジワジワと水滴が出てきて地面に落ちた。
温くなっちゃったかな。
せっかく先生に差し入れするんだから、これ以上温くならないうちに持っていこう。