ねぇ、先生。
それを見て確信した。
やっぱり俺の思った通りで、もう俺の入る隙間なんてないんだって。
「何だ、これ…」
どうしてもっと早く行動に移さなかったんだろう、とか。何で今まで告白しなかったんだろう、とか、思うことはいろいろあった。
「あのね白城くん、茉央は…」
「いいから。」
「え?」
「分かってる。あいつが答えなくても、とっくに気づいてたよ」
どうしてずっと一緒にいた俺じゃないんだろう。何で先生なんだろう。
告白したところで、咲良が俺を見る可能性なんて低いと思ってたけど、今はもう0なんじゃないか。
だっていつ見てもあいつの目は、やっぱり先生しか見てないんだから。
「でも…」
「でも、何?」
「黙ってあいつに譲るつもりないから」
ずっと咲良を見てきたんだ。会って数ヶ月の先生に譲るつもりはない。