ねぇ、先生。
「ね、加地くん。」
「あ?」
「体育の時間だけじゃ出来る気がしないと思わない?」
「…まぁ、それは思うけど。」
あたしたち意外にも出来てないペアは数くみいて、そのペアの子達が話し合ってるのが聞こえた。
体育意外の時間に練習しよ、って。
「俺は別にいいけど。」
加地くんにもその声は聞こえてたみたいで、ちょっとめんどくさそうだけど了承してくれた。
「放課後、空いてる日にね。」
「バイトしてんの?」
「ううん、してない。」
「じゃあいつでも空いてんじゃん。」
ダメ。火曜日と木曜日は空いてない。
だってその日は美術室で先生を独り占めに出来る日だから。
「…火曜日と木曜日は一応用事あるんだけど……それ以外の日でもいい?」
「いいよ。」