ねぇ、先生。

「ごめんね加地くん、あたしが連れて来たばっかりに。」

「別にいいって。もう慣れた。」

「そうだよね!よかった!」

先生も言ってたけど、シロと加地くんは意外と気が合うと思う。だから話せば仲良くなれると思ってた。

思っていた通り、2人は教室でもよく話すようになったし。


「にしてもあっちーな。」

「休憩しよっか。あたしジュース買ってくるよ。何がいい?」

「俺も行く。」

立ち上がろうとしたシロを制して、何がいいかともう一度聞く。ジュースぐらい1人で買いに行くよ。

「加地くんは?何がいい?」

「炭酸。」

「シロは?シロも炭酸でいい?」

「んー、いいよ。」

座り込んで手で顔を扇いでる2人を残して自販機がある場所まで急いだ。

何となく、あの日からシロと2人になることを自然と避けてた。話すことはあっても、2人になることはない。

それがシロにバレてなきゃいいけど。

< 261 / 451 >

この作品をシェア

pagetop