ねぇ、先生。
体育祭での先生
まだまだ蒸し暑さが残る9月の下旬。
体操着を着た生徒がテントの中に集まってるから、人の多さに酔ってしまいそうだった。
「借り物競争って午後だよね?」
「うん。あたしはもうすぐリレーあるから行くけどね。」
梨花にとっては待ちに待った体育祭で、あたしにとってはそんなに楽しみでもなかった体育祭。
先生はなぜか救護のテントにいるらしくて、ここからは全く見えないし会いに行く理由もない。
「にしても暑いね。熱中症になっちゃいそうだわ。」
「テントの意味ないよね」
真夏は通り越したはずなのに、まだまだ気温は高いままで。テントの中にいるのに暑い。
「ねぇ、あと種目何個ある?」
「午前中はこれが終わったらチーム対抗のリレーと部活対抗のリレーだけだよ。」
あ、先生が出るやつ。