ねぇ、先生。

ユータ side


珍しく蓮から誘ってきたから、何だろうと思いながら居酒屋に行くと、案の定あいつはまだ来てなかった。

あのマイペース野郎。

自分から呼んでおいて遅れてくる上に連絡一本よこさないって何なんだよ。


「…俺も忙しいっつーの。」

あいつが教師で忙しいのは分かってるけど、俺もそこそこ忙しい。それはちゃんと知っておけ。

来たら文句の一つでも言ってやろうと意気込んだとき、居酒屋の引き戸が音を立てて開いた。


「…蓮、ここ」

「来るの早いね」

「俺はちゃんと時間通りに…」

「んふふ、ごめんってー」

座るなりメニューを開いて店員に注文し始めるもんだから、俺も慌ててメニューを見て頼んだ。


「…で、今日は何だよ?また茉央ちゃん絡み?それ以外ないと思うけど」

何となくいつもと様子が違うのは気づいてた。それも多分、茉央ちゃん絡み。

「んー、まぁ一応」

ほら、やっぱり。
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