ねぇ、先生。
今、何て言ったの中村さん。
篠原先生に、手伝ってやってください、って言った?
「咲良、ちゃんとやれよ?」
「あ…はい…」
いつの間にか素直に頷いてた。
コソコソしなくてもいいんだ。
堂々と篠原先生といれるってことだ。
火曜日と木曜日じゃなくたって、話すことができるんだよね。
「よし、じゃあ今日は終わりな。」
中村さんの言葉で今日の話し合いが終わって、それと同時に帰りのホームルームも終わった。
他のどのクラスよりも終わるのが早いのは、今に始まったことじゃない。
「咲良さん」
後ろから話しかけてきたのは笑顔の篠原先生だった。