ねぇ、先生。
先生を好きになる子の気持ちが分からない、そうずっと思ってた。
だけど、今あたしが恋してるのは紛れもなく、うちの学校の先生だ。
それに加えて副担任。
好きになったのは、先生だって知るずっと前からだったから仕方ない。
知ってたらこうなる前に抑えてるよ。
「あ、中村さん。文化祭終わったらジュース奢ってくれるんだよね?」
「あー、そういえば言ったな。」
「何それ、ズルい。あたしにも!」
「お前も買い出し行ったもんな。仕方ねぇ。他のやつらには内緒な?」
フッと笑った中村さんは、それだけ言って服を着替えに行ってしまった。
「…じゃあ、俺も着替えてくる」
「あっ、はい」
それに続いて篠原先生も。
何だ、残念。
もう少し見ていたかったのに。