ねぇ、先生。

着替え終わって元の姿に戻った篠原先生が教室に入ってきた。

さっきの格好もかっこよかったけど、やっぱりあたしはいつもの先生が好きだ。

緩い格好な上に、所々に色んな色の絵の具が付いてるのに気にしてない先生がすごく好き。


「…梨花、振られたら慰めてね」

「特別にクレープ奢ってあげる」

彼が先生である以上、あたしの告白への返事は一つしかない。

先生にとっての選択肢は一つだけなんだ。


「茉央、頑張れ」

隣で笑う梨花。

出会ってからずっとそうだった。

いつでも梨花はあたしのことを応援してくれてて、その度にこうして笑顔を見せて安心させてくれる。

きっとこれからも。


「高橋ー、ちょっといい?」

「はーい」

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