ねぇ、先生。
中で頑張ってる梨花もさすがに疲れたらしくて、何度か休憩するために出てきてるのを見た。
うちのクラス、今年は本当に休憩ないようなもんだったもんね。
「走ると危ないので、中では絶対に走らないでください」
あたしと同じように説明してる先生の顔も、疲れてるように見える。
それでも笑顔で対応するんだから凄い。
先生もあたしも一度休憩に入っただけで、それ以降はずっとこれの繰り返し。
…さすがにしんどいよ。
「疲れた?」
「…はい、少しだけ」
少しなんてもんじゃない。
今すぐベッドにダイブして寝ちゃいたいくらい疲れてる。
…でもそれは先生も一緒だから、あたしだけ弱音吐くなんてことしないよ。
「あともう少し頑張れ」
そんな先生の言葉に笑顔で頷く。
そうして、高校最後の文化祭は無事に幕を閉じていった。