【完】切ないよ、仇野君
前半の第一、第二クォーターとは打って変わって後半は、ガラリと戦い方が戦略的になった水高サイド。


守りをマンツーマンから向こうの点取り屋の歩君の動きを封じるゾーンディフェンスに変化させている。


歩君にはキャプテンがベッタリつき、残りの四人はゴール下で四角形の陣形を作り、侵入を許さない。


これまでポンポンと入っていたゴールは入らなくなり、荒商は24秒までに得点を入れなければいけないというルールを守れず、攻守を水高にことごとくひっくり返される。


オフェンスも、水高は椿の指示により雫ちゃんの外からの3ポイントを捨て、椿とケイ先輩が二線でドリブルを回し、ゴール下の泰ちゃんに繋げイージーシュートで堅実に点を取る戦法に。


前半と同様、荒商の猛攻をゴール下で守るのに加えてオフェンスも担う形となった泰ちゃんには、確かに体力的な負担がある作戦だ。
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