【完】切ないよ、仇野君
「っていうか、俺の許可無しで進めるかね普通。俺、午後からはロールケーキ作る予定なんだけど」
「お?ケーキ!?俺チョコ味が良か!」
趣味のお菓子作りを楽しむ予定だったらしい椿は嫌面全開なのに、行雲キャプテンはお構い無し。寧ろニッコニコ。
「椿先輩、ロールケーキの前に腹減りました。昼飯食わしてくれるとやろ?」
「おー!椿飯!俺エビチリが食いたか!ってわけで頼むなぁ!」
「……ごめんなぁ椿。ばってん、エビチリ良かですねぇケイ先輩」
一軍から飛び出る我が儘の数々に、椿は大きな二重の目をぐるぐると回し、大きなため息をつく。
「……分かった。作るよ!作りゃいーんだろ!こうなりゃ椿シェフのフルコースだ!その代わり全員食費出せよな!もう!」
押しに弱い椿は頭をぐしゃぐしゃと掻きむしり、悲鳴に近い声で叫ぶ。
残りの四人が楽しそうにハイタッチをしているのを横目に、私はドリンクキーパーを持って水道の方へ走った。
「お?ケーキ!?俺チョコ味が良か!」
趣味のお菓子作りを楽しむ予定だったらしい椿は嫌面全開なのに、行雲キャプテンはお構い無し。寧ろニッコニコ。
「椿先輩、ロールケーキの前に腹減りました。昼飯食わしてくれるとやろ?」
「おー!椿飯!俺エビチリが食いたか!ってわけで頼むなぁ!」
「……ごめんなぁ椿。ばってん、エビチリ良かですねぇケイ先輩」
一軍から飛び出る我が儘の数々に、椿は大きな二重の目をぐるぐると回し、大きなため息をつく。
「……分かった。作るよ!作りゃいーんだろ!こうなりゃ椿シェフのフルコースだ!その代わり全員食費出せよな!もう!」
押しに弱い椿は頭をぐしゃぐしゃと掻きむしり、悲鳴に近い声で叫ぶ。
残りの四人が楽しそうにハイタッチをしているのを横目に、私はドリンクキーパーを持って水道の方へ走った。