愛狂少女

The narration


初めまして、私これからナレーションを務めさせていただくものです。
名前?名前は特にありませんが、この場ではブラックとでも言っておきましょう。

Pastel kingdomは他の国では通称「頭のおかしな国」と言われています。

それも無理のないことなのです。
普通の国の風景とは全くと言っていいほど違うのですから。

街はまるでぬりえにパステルに色をつけたかのような華やかさ。
そして道行く人の髪色はピンクや青や紫や…
つまりは、パステルカラー
車だって、動物だって、パステルカラーなのですから

そしてなによりもおかしなところは空でさえも、パステルカラーなこと

なぜそこまでしてパステルカラーにしたがるのかって?
それは、この国の住民はみんな普通が好きじゃないのです。
空が青い、コンクリートが黒い、壁は白い
そんな当たり前の光景が嫌いなのです

昔国民は考えました。
“なぜ誰かが決めた色の通りに過ごしていくのだろう”と
神様が決めたのならば、神様の決め事をそのまま受け入れなければいけないのか、と
空には自分達が好きな色を塗ろう、コンクリートも壁もすべて
決め事に逆らおう、と

とある偉人が言っていました
“空には自分の好きな色を塗れ”と

まあ本当にそんなことを言った偉人がいるかどうかなんて、知らないのですが、まあそれもいいでしょう
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